(グローバルファッションコレクティブ/GFC) )は、ロンドン・ファッション・ウィーク 2027年春夏コレクションを9月20日に、ロンドンのProtein Studiosにて開催しました。
今シーズンは、フランス、ドイツ、イタリア、そしてレソトのデザイナーが参加し、国際色豊かなランウェイが展開されました。
2027年春夏プログラムでは、革新性、卓越した技術力、文化的多様性といった、世界各地から集うデザイナーたちの多彩な才能を印象づける、バラエティに富んだショーケースが展開されました。
新進デザイナーから実績あるブランドまで幅広く迎えた今シーズンも、GFCは国際的な舞台でデザイナーたちの活躍を後押しし、ファッション業界における文化交流を促進しました。
Spiky Cherry (Germany)
ベルリンを拠点とするデザイナー、アンナ・チャシン(Spiky Cherry創設者)は、2027年春夏コレクション「Manufactured Grace」を発表。元競技アイスダンサーである自身の経験から、美しさと痛みの緊張関係をランウェイで表現しました。本来、手仕事の温かみを感じさせるクロシェ(かぎ針編み)を、あえて構造を崩し、裁ち切ったままの生地や断片的なパーツと組み合わせることで、彫刻的なラグジュアリー素材へと再解釈。身体を包み、締めつけ、あらわにし、歪めるシルエットを作り上げました。コレクションを通じてデザイナーは「優雅さ」とは反復練習や身体的負荷、審査の緊張感によって”製造”されたものではないか、と問いかけます。繊細な手仕事とパンク/ゴスの反骨的な美学が衝突し、「柔らかさ」は”鎧”へと姿を変えます。「Manufactured Grace」は競技スポーツ、医療、手仕事、サブカルチャーを織り交ぜ、個人的な痛みの記憶を力強いビジュアル言語へと昇華させたコレクションです。



Oscuro (France)
独学でデザイナーとしてのキャリアを築いたシャビエ・ロペス(Xavier Lopez)が手掛けるフランスのレーベル「OSCURO」が、ロンドン・ファッション・ウィーク期間中、Global Fashion Collectiveにて「UMBRA」を発表し、ロンドンデビューを果たしました。ブランドの象徴である漆黒のパレットを基調としつつ、2027年春夏コレクションでは、より冷ややかで構築的、そして厳粛ともいえるビジョンを提示。精緻なテーラリングと、プレミアムなストリートウェアが持つ生々しいエネルギーが融合しました。ダークなテーラリング、アーバンなユーティリティ性、そして無骨なエレガンスがコレクションを形づくり、緻密に計算された構築、上質な素材、そしてOSCUROならではの細部への徹底したこだわりが際立ちます。「UMBRA」はブランドの進化を継続させながらも、その意味はあえて解釈の余地を残したまま。シルエット、テクスチャー、フォルムを通して、それぞれのルックが語りかけます。今回のロンドンでの発表は、OSCUROにとって”次のステージ”となり、そのダークなブランドアイデンティティをそのままに国際的な舞台に持ち込みました。



ME maria elena di terlizzi (Italy)
イタリア人デザイナー、マリア・エレナ・ディ・テルリッツィ(Maria Elena Di Terlizzi)は、親友であり型破りな作家でもあったリョウ(Ryo)に捧げるコレクション「RYO King of Green」を発表しました。リョウは、プーリア(Apulia)からヨーロッパ各地を走る電車の車両に色彩と表現をもたらしたストリートアーティストです。コレクションは、オートクチュールの技術とグラフィティの表現を組み合わせ、リョウとの思い出を服として表現したもの。色使いには壁画を思わせるマゼンタとグリーン、メタリックシルバー、はっきりとしたグラデーションを採用しています。素材にはジョーゼットやシルク、ケイディを使用し、線路をイメージしたプリーツを施しました。さらに、手刺繍やメッシュ織り、ハンドペイントの生地によって、リョウが実際に描いたグラフィティのモチーフを再現しています。ベースにあるのは、プーリア地方に伝わる伝統的なテーラリング技術、ストリートアート、イタリアの職人技、そして個人的な記憶。「RYO King of Green」は、友情と追悼への想いを込め、リョウとの絆をクチュールという形に昇華させたコレクションです。



Joachim (Lesotho)
レソトで、カティソ・ヨアヒム・ツォホ(Katiso Joachim Tsoho)によって設立されたブランド「JOACHIM」は、バソト(Basotho)文化のビジュアル言語を現代的なラグジュアリーの文脈へと落とし込んだ、印象的なコレクションを発表しました。リテマ(Litema)、テベ(Thebe)の盾、モコロトロ(Mokorotlo)、モホベロ(Mohobelo)、そしてバソトブランケットなど、コレクションは文化的なシンボルや伝統を独自の柄、ニット構造、シルエット、グラフィック、ディテールへと翻訳しています。ニットウェア、テーラリング、アウターウェア、アクセサリーに至るまで、それぞれのルックには、アイデンティティを守りながらも職人技とデザイン言語を進化させ続けるという、ブランドの姿勢が反映されています。レソトに確かな基盤を置きながらも、国際的なオーディエンスに向けて制作されたJOACHIMは、伝統が文化的な基盤を失うことなく前進できることを示しました。今回のコレクションは、ブランドが掲げる「現代的なデザインを通して表現され、世界に向けて作られるバソト文化」というビジョンを改めて印象づけるものとなりました。



Global Fashion Collectiveについて:
Global Fashion Collective(GFC) は、包括的で多様性のあるファッション業界を育成することを目標とするダイナミックな個人のグループ によって運営されるプラットフォームです。
GFCは、ファッションの中心都市で革新的なランウェイショーケースを展開することで、参加デザイナーの国際的なメディア露出を拡大し、新たな市場機会を提供することを目的としています。
2001年からショーを開催している バンクーバー・ファッションウィーク(Vancouver Fashion Week) の姉妹会社として、GFCは世界中の多様なデザイナーと協力し、ファッションウィークの各ランウェイショーをプロデュースしています。現在、東京、ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ でファッションウィーク期間中にショーケースを開催しています。



